お正月- 朱赤の着物 - by ChatonJardin

朱赤の着物

お正月の思い出は5,6才の幼い頃の記憶がある。

例えば、床の間の高い所に飾った松飾り。

その枝に繊細なボール多分ガラスだったと思うがぶら下がってた。

それにしてもキラキラしてとても綺麗だった。

次にお正月の私の着物。

朱赤 で裾から上に向かって梅の花の小枝の模様。

ちなみに私はこの着物が大好きだった。

多分上の3人の姉のお下がりだったのだと思う。

この頃から叔母の童が遊んでいる着物の柄や色合いに興味があったのだ。

なんて綺麗なんだろうと。

何十年後娘二人の七五三の着物は迷わず 朱赤 の無地の着物を誂えた。


そうやって母も祖母から受け継いて私に…脈々と繋がって行くのだ。

Today’s writer:yayoi

追伸


代々続いてきた繋がりは今、娘の私や妹のところにある。
この先、どこへ行くのだろう…?

母の思い出や好みは別にしても、私の記憶にも朱赤の七五三の着物がちゃんとある。
橙でもなく赤でもない日本の赤。朱赤。

時代も変わり、お正月のスタイルも変わりつつある。
けれども、どこかで小さかった頃のお正月をお手本にしている。
同じようには決してできないけれど、
ああだったな…こうだったな…と思い出すそれは、家のお正月だ。
お正月らしいお正月。
昭和の時代が懐かしい。

昨今はハレの日とケの日が曖昧になりつつあるけれど、
年の始めくらいはハレの日をハレの日として過ごしたい…。
そんな丁寧な暮らし方をしていきたいものだと思う。
とはいえ実際はなかなか難しい。
私の記憶にあるあのお正月を作り上げるために、
祖母や母がどのくらい時間と労力をかけていたのかと頭が下がる。
昔の人は本当に素敵な暮らしをしていたのだと思う。
思い出の中にその欠片が残っていることを有難く想う。


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