ものづくりは楽に楽に - by ChatonJardin

感性を刺激されたアトリエ

白い花の絨毯の先

20才過ぎた頃、面白いおじいさんの先生がいるとお友達に誘われて行くと門を入ると細長い庭に家まで苔で被われた石だたみが続いていた。
目を凝らすと石だたみを避けるように小さい白い花が咲いていた。
高さは石だたみの少し上ぐらい。
私は完全に魅了されてしまった。
石の上しか歩けない。
注意深く歩いて玄関へ。
廊下の先にあったのは陶芸のアトリエだった。

はじめての陶芸教室

お友達は手慣れていてさっさと動いている。
私は門を開けてここまでの道のりに驚かされたのが収まらない。
庭といいアトリエといい私の感性を多いに刺激したようだ。
先生は「自分の思うように、自由に創ってみて」と言い、
出来上がると「ええがな」と言った。
教室と言ってもいつも1人か2人、多くても3人だった。
悠々自適のおじいちゃん!

楽に楽につくりあげたもの

ある時、珍しく先生が創作するのを目の当たりにして少し観ていた。
手びねりだったけどいとも簡単に作り上げた。
子供が作るみたいに。
その事に驚いた。
それから先生の作品をじっくり見てみた。
その時の私には理解は出来なかったと思うが感覚で悟ったに違いない。
試行錯誤のはての余計な物は省いて、肩の力も抜いて、楽に楽に。
言葉では簡単に言えるけれどこれはなかなかむずかしい。
只歳を重ねればよいと言うわけでもないし。
物造り全般に言えることではないか思う。
門を入って出るまでにおじいさんの生きざまを垣間見させてもらった様に感じた。
私の手元には仁王立ちした子供と馬とぐい飲みが残っている。 


Today’s writer:yayoi

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